こんな動きをするの!?ミツバチの面白行動

面白い行動をするハチ
ミツバチの生態
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ひたすら働き続けるサラリーマンのことをたびたび働き蜂と例えられることがありますが、それくらい働きバチは自分の役割を熱心に全うしようとします。そんなミツバチ、時々興味深い行動を見せるときがあります。一体それらの行動にはどんな意味があるのでしょうか?

今回は「こんな動きをするの!?ミツバチの面白行動」についてまとめてみました。

見た目がこわい!分蜂ってどんな行動?

分蜂って?

春から夏にかけての時期、庭木や軒先などに何十匹ものミツバチが固まっていることがあります。これはあるコロニーから女王蜂が他の働き蜂を連れて引っ越しをしようとしているところで、分蜂と呼びます。ミツバチのような社会的昆虫にとって、分蜂は群れを増やすための重要な行動です。

たくさんのみつばちが集まっている姿はとても脅威ですが、むき出しの場所に集まっているミツバチは一時的に休んでいるだけなので、すぐに巣を作るわけではありません。働き蜂が新しい巣にふさわしい場所を見つけると、集団でそこに移動を始め、巣を作り始めます。

もとの巣はどうなっているの?

もとになるコロニーでは20ほどの女王蜂用の巣房が作られており、最初に誕生した女王蜂が残っているミツバチたちと新たなコロニーをつくります。複数の女王蜂が誕生した場合は殺し合いによって一匹に絞られます。

ミツバチが踊る?蜜をみつけたときのかわいい行動

ミツバチがどれくらい花蜜を集めるのか

ミツバチは最良の餌場を探すために通常ならば3〜5キロ、長い時には13キロもの道のりを旅します。ミツバチの1つのコロニーは、一年間に40kgのハチミツを必要としますが、そのためには225kgの花蜜が集められる必要があります。それだけ大量の花蜜を集めるには、働き蜂が一丸となって協力する必要があります。

けれどもミツバチたちが個別に花蜜を探していたのでは、効率が悪く、必要量を集めることはできません。ではミツバチたちはどうやってそれだけ大量の花蜜を集めるために協力し合っているのでしょうか。

ミツバチが花を見つけたら

ミツバチたちは偵察飛行で餌となる花を見つけると、その場所を伝えるためにダンスをします。歌の歌詞にも出てくるほどかわいらしいそのしぐさは、実はミツバチたちにとってとても意味のあることだったのです。

ミツバチは餌場への方向を知らせるために、8の字で歩き、餌場のある方向に向かうときに激しくお尻を振ります。飛行距離に対して餌場のメリットが高いと感じた場合のみダンスをします。

ミツバチダンスの法則

ミツバチのダンスの法則には太陽が大きく関わってきます。巣から見た太陽と餌場の角度を、巣の真上を太陽の位置とし、餌場と同じ角度に向かってお尻を震わせながら進みます。八の字を描きながら、餌場を示す方向に向かうときだけお尻を震わせるのです。

例えば太陽を左手にして餌場の角度が60度であったとき、巣の真上を左手にして60度、つまり右斜め上方向に向かってダンスをするのです。またお尻を振る時間が距離を表します。2秒間のダンスはおよそ1.5キロに相当します。ただし餌場が近くにあるときは、8の字ダンスではなくぐるぐると円を描くだけのダンスになります。

ミツバチが睡眠不足になると…?

とてもひどい音を出して睡眠を妨害する不眠機を使用した実験では、とても興味深い結果が出ました。同じ巣の中でも、不眠機の影響で寝不足の蜂と十分な休息を取った蜂が躍るダンスでは明らかに違いが出るということがわかりました。

どう違うかというと、睡眠不足の蜂のダンスは雑になり、正確な道案内ができるミツバチとは明らかに異なる動きをするというものでした。
ミツバチも人間も、睡眠不足によってパフォーマンスが落ちてしまうというのは驚きですね。

その他のミツバチの生態に関してはこちら → ミツバチって危険なの?

まとめ

ミツバチの面白行動についてまとめてみました。
知れば知るほど、ミツバチの行動には驚かされることがたくさんあります。私たち人間が思っているよりもずっと賢く、ずっと健気なミツバチたち。やはり神秘的な存在であることに間違いありません。

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