ミツバチの巣について:形や作られる場所、駆除方法を解説

木の上にできた巣
ミツバチの生態
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野生のミツバチたちが作る巣を見たことがありますか?養蜂園で育てられているミツバチたちの巣は見たことがあるけれど、という人が殆どなのではないでしょうか。
今回は「ミツバチの巣ってどんなもの?形や作られる場所を解説」についてまとめてみました。

ミツバチの巣ってどんな形?

ミツバチの巣ってどんな形?

ミツバチの巣の基本構造は断面が6角形の巣房と呼ばれる部屋の集合体で、巣板と呼ばれます。通常ミツバチの巣は巣板が複数枚重なっている状態です。巣房の奥はピラミッドのような形をしていて、普通は直径5.2〜5.4mmほど、奥行き1〜1.2mmの大きさをしています。そこで卵を育てたり、花蜜や花粉を貯蓄したり、オスバチの居室となったりします。巣房は地面よりも4〜5度上向きに並んでいます。こうすることで花蜜など粘性のあるものを入れてもすぐにはこぼれないような構造になっています。

単なる住居としての役割だけでないミツバチの巣

ミツバチの巣には単に外敵から身を守る住居としての役割だけでなく、仲間同士のコミュニケーションを図るための役割があります。例えばミツバチの巣はミツロウで出来ていますが、これは単に巣房を仕切るだけでなく、振動によってミツバチ同士がコミュニケーションをとることができるようになっています。

宇宙でも応用されているハニカム構造

ミツバチの巣房の断面は正確に120度の角度を持った正六角形をしています。巣の材料であるミツロウを作るには大量のハチミツを消費しなくてはなりません。ですからなるべく少ないハチミツの量で、なるべく多くのハチミツを貯蔵できる巣を効率よく作る必要があります。正六角形を敷き詰めると、同じ外周の長さであったとき、丸や正方形よりも一番面積を広く作ることができます。つまり少ないミツロウで、たくさんハチミツを貯蔵できる巣を作ることができるのです。

このように六角形が敷き詰められた構造は、ハニカム構造と呼ばれます。ハニカム構造は軽量なわりに強度があるため、身近なところではサッカーゴールの網、工業的には飛行機の翼や壁、人工衛星の壁など幅広く応用されています。

ミツバチの巣はどんなところにできる?

営巣されるのはこんなところ

ミツバチは基本的に穴状の閉鎖空間に複数の巣板を作ります。
特に木の洞、人家の屋根裏や床下、墓石の中、岩の間、石垣、生け垣、植え込みなどに好んで巣を作りますが、まれに木の枝や軒下などの開放的な空間に営巣する場合もあります。

ミツバチの巣や街中のミツバチについては、この情報も要チェックです。
栃木県/街中などで群がっている蜜蜂を見つけたら(蜜蜂の巣分かれ)

ミツバチの巣はどうやって決める?

分蜂したミツバチたちはどうやって営巣場所を決めるのでしょうか。まずは一部の働き蜂たちが辺りを偵察しに行きます。穴状の閉鎖空間であること、そしてある程度地面から離れていて、南向きであることがミツバチたちの住居の理想です。

偵察バチが適当な場所を見つけると仲間のもとに戻り、ミツバチダンスをして自分が見つけた場所に仲間を促します。さらに他のミツバチたちが偵察に行き、ある一定量のミツバチたちの賛同が得られるとそこを営巣場所として巣作りを始めるのです。

家にできたら注意!巣によって起こる被害とは

家に営巣されたときに予測される被害

基本的に大人しいミツバチですが、巣を襲われた場合や危険が迫った場合など攻撃的になる恐れがあります。多数のミツバチによる一斉攻撃が行われたり、刺されることによってアナフィラキシーショックが起きたりするなど、場合によっては命の危機にさらされることもあり大変危険です。

危害を加えなければ大丈夫?

ミツバチは大人しいから、巣に危害を加えさえしなければ大丈夫…というわけではありません。
ミツバチが家に巣を作ると、蜂の巣から出る死骸や蜜などによって、家が汚されるという心配があります。またその死骸や蜜を狙って害虫・害獣がおびき寄せられることもあります。また巣が巨大になると、そこから出た蜜が壁に染みて跡が残ってしまう可能性もあります。

まとめ

ミツバチの巣についてまとめてみました。とても知的で社会性があることで知られるミツバチですが、巣においてもその知性と協力性の高さがうかがえますね。

ただし人間の住居に営巣されてしまうと危険が多いのも確かです。そんなときは速やかにプロの業者に駆除をお願いしましょう。

「自分で駆除できるのかな?」と思った方は、ハチの巣の駆除についてしっかり学びましょう

 

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